メンテナンス・ノート

 

福祉用具専門相談員 講習(リハビリテーションの基礎知識)

 

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怪我や病気などで入院している時や、腰痛などで接骨院等に通院している時に

 

耳にすることが多い言葉「リハビリ」

 

現在リハビリテーションにおいて福祉用具利用が増えています。

 

その為リハビリテーション専門職(作業療法士理学療法士言語聴覚士

 

との連携をしていくためにリハビリテーションの基本的な知識が必要不可欠です

 

今回は

 

リハビリの専門的な知識までは書けませんが、基本的な考え方を

 

まとめて行きたいと思います。

 

 

リハビリテーションの定義

リハビリテーションは能力の低下や社会的を不利をもたらすような状態の影響を

 

軽減し、障害者の社会的統合を達成するためのあらゆる手段を含んでいる。

 

リハビリテーションは障害者が環境に適応するための訓練を行うばかりでなく、

 

障害者の社会的統合を促すために全体としての環境や社会に手を加える事も

 

目的とする。

 

障害者自身、家族、地域社会が、リハビリテーションに関係するサービスの計画と

 

実行にかかわり合わなければならない。

(WHO世界保健機構 1968年)

 

日本障害者リハビリテーション協会のHPには

リハビリテーションの目的は全人間的復権です。

わが国では、社会の偏見や政策の誤り等のために、奪われ・傷つけられた尊厳・権利・人権が本来あるべき姿に回復することとしてとらえ、リハビリテーション

全人間的復権と表しました。

と表現されています

 

もう少し簡単に言うと

 

何らかの理由より生じてしまった障害に対し、元の生活、その人らしい生活に

 

戻れる様に支援すること。

 

なので、身体の機能を回復させる訓練はもちろん

 

私たち福祉用具専門相談員が関わる、

 

住宅改修や福祉用具・補装具や自助具などを利用した生活環境の整備

 

などもリハビリテーションに含まれます。

 

 

 

国際障害分類(ICIDH)と国際生活機能分類ICF

リハビリテーションを行い、社会復帰やその人らしい生活をするにあたり

 

必要になるのが、1人1人の状態を知りその人のニーズにあった

 

リハビリテーション行う事です。

 

その状態を把握するために作られたのがこれから説明する

 

国際障害分類(ICIDH)と国際生活機能分類ICF

 

1980年に発表された国際障害分類(ICIDH)

 

身体機能、生活機能の障害などの社会的不利に注目した分類方法

 

簡単に言うとできない事に重点をおいた分類方法

 

障害を機能障害、能力障害、社会的不利の3つに分けて捉えるという

 

「障害の階層性」を示す画期的なものでした。

 

しかし、このモデルは障害のマイナス面のみを捉えるものである為、障害が直接

 

社会的不利につながるといった一方方向の視点が問題視されるようになり、

 

これだけでは一人一人の障害の状態やニーズを把握できない。 そこで

 

2001年に国際障害分類ICF)に改定されました

 

ICFで重視されているのがプラスの側面

 

マイナス面のみでなく、プラスの側面も含めて障害の状態を把握することです

 

障害者と言っても生活をする上で低下している部分は全体のほんの一部にすぎません

 

健常な機能・能力と言うプラスな側面を持ち、実際には普段の生活でそれほどの

 

活動制限・参加制約がない場合も多くあります。

 

 

 

いわゆる「障害者」だけでなく、高齢者、妊婦、病気の人、虚弱の人など

 

疾病や障害の有無に関わらず、すべての人が生活の中で関る健康上のあらゆ


る問題について、共通した見方やとらえ方をすることが目的です。

 

このICF「すべての人に関する分類」とされていて、

 

医療や福祉のみならず保険、社会保障、労働、教育、経済、社会政策、

 

立法、環境整備のような領域でも用いられています。

 

 

まとめ

以上のようにリハビリテーションは医療や福祉だけでなく、私たちの生活に深く

 

関わりがある事が分かります。

 

その中の一部で福祉用具が利用され多くの人の役に立ち、その人らしい生活を

 

送る事が出来る様に、福祉用具専門相談として支援していきたいと思います。