メンテナンス・ノート

 

車椅子のフレームメンテナンスで感じた「車椅子は使い捨てなんだろうか」という事

病院や施設で使用されている車椅子のメンテナンスをする際に

フレームのメンテナンスと言えば、清掃がメインです。

 

目的は清掃しながら亀裂や曲がりなどの損傷が無いかをチェックする為で

フレームを分解してメンテナンスをする事はほとんどないでしょう、

特に介護保険を利用してレンタルしている車椅子は古くなり壊れた物は

交換してもらうことが出来ます、病院や施設で購入し使用されている物は

そこまで手間をかける余裕は無く、

壊れてからメンテナンスや修理が行われる事が多いです。

今回は、10年以上使用された車いすのフレームを分解しいたします

 

 

インナーパイプに錆が発生

 

 
この車椅子は特別養老老人ホームで15年位使用していた物です、
 
その間どのようなメンテナンスが行われていたのかは分かりませんが

 

湿気やほこりなどが原因でインナーパイプが錆で固着してしまいます

 

固着と言っても、もともと動かないところのみ固着しており、

 

車椅子を使用する時に支障があるところではありません、その為か

 

利用者もメンテナンスの必要性には気づく事は無いようなところでもあります。

 

それよりか先に他のところが壊れてしまい、修理金額の事を考えると

 

「その金額を出すなら、この際買い替えようか」

 

なんて話に進んでいく事や、

 

修理をしようと思っても、そこだけでは部品が出ない又は

 

部品があっても新品の車椅子が買えるくらい高額だったりという事も多く

 

私としても修理を勧めにくいという事もあります。

 

 

車椅子の耐用年数も5年から6年になりましたが、日本では年間5万台近くの

 

車いすが廃棄されている事を考えると

 

車椅子はまだまだ使いすてなのかなと感じます。

 

 

 

一般的な車椅子のフレームのメンテナンスと利用時のポイント

・清掃

・パイプの曲がりフレームの歪み

・溶接部分の割れや亀裂

・がたつき具合


上記の項目を中心に行います。


一般的な折りたたみ式車いすは、折りたたむ為のクロスフレームと呼ばれる部分に

「がたつき」が発生しやすく、その原因の多くは金属の摩耗です。

 

摩耗する原因は

・折り畳みの時の擦れる

・移乗する時の衝撃

 

以上の事が考えられますが、これに加えてネジ類の緩みがあるとがたつきが大きくなり摩耗が助長される事があります。

 

特に移乗時に衝撃に関しては、最悪の場合フレームのひび割れなどの破損つながります

 

 
ここがポイント

移乗の時は「ゆっくりゆっくり」と衝撃のなく座れるように

サポートしましょう、

必要ならばスライディングボードなどの福祉用具の導入も検討しよう