メンテナンス・ノート

 

古くなった車椅子を修理していて思う事、やっぱり現状は使い捨てなのかな

 

多くの車椅子のブレーキはタイヤを直接押さえて止める構造になっている

 

その効き具合の調整は、ブレーキがタイヤを押し付ける量で決まってくる。

 

 

 

 

ブレーキが効かない不具合でよくあるのがタイヤの空気圧不足

 

ブレーキの調整はタイヤの空気圧が適正な時にちょうどよくなっているので、

 

タイヤの空気が減ってしまうとブレーキの押し付けが弱くなり、効きが悪い

 

又は効かないという危険な状態になってしまう。

 

 

 

 

レンタルの車椅子なんかは貸し出す業者さんによっては

 

最初の空気圧を高めにしてブレーキも効きを強くして貸し出すようだ

 

そうしないと早いもので1週間程度でブレーキの効きが悪いと

 

言われる事がある。

 

 

この様にブレーキが効かない不具合だけでも原因はいろいろある、

 

ただ忘れがちがなのが、タイヤの硬化や摺減り

 

ゴムが硬くなることでグリップ力が減り、

 

ブレーキを掛けてしっかりと押さえつけていてもタイヤが回ってしまう

 

移乗の時に車椅子が動いてしまう。

 

 

改善する為にブレーキ調整を強く強くする、効くようにはなるが

 

ブレーキが硬くて力の弱い利用者がブレーキを掛ける事が出来ない、

 

使いづらい車椅子になる

 

その他、ブレーキ自体や車軸にもかなり負荷がかかってしまい

 

違う故障を誘発する原因にもなり、修理金額も高額になってしまう。

 

こうなったら車椅子を交換または買い替えればいいのか

それとも定期的にメンテナンスを行い、このような状態にしないようようにするのか

 

果たしてどちらがいいのだろうか、特に標準型車椅子は。

 

 

 

車椅子をメンテナンスする立場からすれば後者であって欲しい。

 

 

 

空気圧管理が面倒だという方にはノーパンクタイヤタンナス

 

紫外線や湿気にも強いタイヤです

 

当社でも個人病院の看護師さんの要望に応える為に導入いたしました。

 

kashiwagi-wheelchair2.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 

自転車のパンクリスクを減らす、タンナスアーマー

タンナスにはノーパンクタイヤ「エイサー」、タイヤとチューブの間に挿入して

使用する「アーマー」の2種類があります

今回はアーマーを取り付けを行いましたので紹介していきます。

 

 

 

 

 

 

ARMOUR(アーマー)とは

アーマーはタイヤとチューブの間に挿入する事で、タイヤを守り

更に走行性能の向上をさせる為のパーツです

 

約1センチの厚みのある素材を挟みチューブを守るということ、パンクしてしまった

時もこのプロテクションのある事によってリムが保護され多少の走行はできる

それがタンナスアーマーの代表的な特徴です。

※10km/h程度の低速走行が可能

 

突然のパンクでも近くの自転車店、通勤帰宅時は会社や自宅までは乗って帰る事が

可能になる

 

なので、ノーパンクタイヤは使いたくない、でもパンクが心配な方にはおすすめです。

 

※実際にパンクして走行するとホイールのリムは保護されるようですが

タイヤはサイドウォール部がかなりすり減るようなので、状態によっては

交換の必要があります、段差や縁石の乗り越えは避け

あくまでも非常用として使用してください。

 

 

 

実際に取り付け

今回は電動アシスト付き自転車にタイヤ交換を兼ねて取り付けしました。

 

タンナスアーマーに梱包時の癖がついて捻じれているので
しっかり直し取り付け

 

リヤは難なく装着できましたが、フロントはなぜか最後もう一押しが硬くて

嵌らない

お客さんと二人掛かりで何とか装着する事ができました。

 



乗り心地はまだお客様に確認しておりませんが、

軽さを重視している方からは重くなったという意見もあります、通勤に通学に使用している方も最初は重く感じるが慣れて気にならなくなるとの事

今回取り付けをいたしました、この自転車に限っては

リヤが電動アシスト、フロントにも電動ハブモーターが装着されているので

重さは全く気にならないと思います

あとは乗り心地と耐久性でしょうか。

 

 

タンナスの購入はお近くの取り扱い店でお願いいたします。

tannus.jp

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 

「使いたい時には空気が抜けている」こんな不満を解消!!車椅子にタンナス(ノーパンクタイヤ)取り付け

病院やショッピングセンター、公共施設など

多くの場所に車椅子が常備されています。

頻繁に利用されメンテナンス等の管理をされている物は問題ないのですが、

メンテナンスをする体制が整っていない場合はいざ使おうと思った時にタイヤの空気が抜けている事がよくあるそうです。

 

利用した方から指摘をされ、すぐに対応できる場合はいいのでしょうが、

小さい病院ではそうもいかず、空気の抜けたまま利用してもらう事も

あるそうです。

なので今回は

沢山の業務に追われる看護師さんの負担を減らせるよう

 

古くなったタイヤをノーパンクタイヤの「タンナス」に交換しました。

 

 

タンナスの特徴

タンナスとはノーパンクタイヤです

空気が入っていないのでパンクする事はなく、定期的な空気圧の管理も必要ありません

今回の看護師さんの訴えでもある

「使いたい時に空気が抜けている」を解消すにはうってつけのタイヤです

それと紫外線や湿気などによる影響を受けにくいため、加水分解の心配もなく

長期間利用できるタイヤです。

 

私が取り付けした物ではありませんが、とある都内の区役所で2017年に導入して

7年経つそうですが今のところ問題なく利用出来ているという実績もあります。

 

 

 

 

 

サイズラインナップ

車椅子用として用意されているサイズは

・22×1 3/8  標準型車椅子向け

・24×1 3/8  標準型車椅子向け

・24×1.0   アクティブユーザー向け

 

以上の3種類です

標準型車椅子向けのタイヤに関しては、自転車用のタイヤ(タンナス)より

柔らかく作られているためクッション性があり、室内はもちろん屋外でも

問題なく使用できます。

 

その他、自転車用を車椅子でも使えそうなサイズとしては

  • 16×1.5(40-305)
  • 16×1.5(40-349)
  • 26×1 3/8(35-590)

ただ、どのサイズともリムの幅が合わないと使用できないので

ホイールの実物での確認が必要です。

 

まとめ

車椅子を利用する上で必ず必要になってくるのが、管理やメンテナンスです

毎日の生活で必ずしも必要ではないところで利用されている車椅子は

メンテナンスや点検が行われておらず、置きっぱなし状態になっている物が多く存在します。

管理はされていても1カ月に1回もしくは数か月に1回程度の為

空気入りタイヤの場合は使うタイミングによっては空気が減っている状態に

当たる事もあります、空気が少ない状態での使用はブレーキの効きが悪くなり

事故につながる危険があります。

 

車椅子の定期的なメンテナンスは絶対に必要ですが、ノーパンクタイヤの使用は

メンテナンスの中の1つでも負担を少なくし、車椅子の事故を減らす為の

1つの選択肢だと思います。

 

今回の車椅子はその他、キャスターの清掃をして病院にお届けいたしました。

 

 

 

パンクしない自転車用タイヤ「Tannus(タンナス)」販売開始のお知らせ



 

突然ではありますが、パンクしないタイヤTannus(タンナス)の取り扱いを

はじめました。

 

通常のタイヤは中に入っているチューブに空気を入れて使用し、そのチューブが

何らかの原因で穴があく事で空気が漏れパンクします

 

タンナスはというと、タイヤすべてが特殊な樹脂で出来ている為

一般のタイヤのようなチューブも無く中に

空気が入っていないためパンクしません

 

 

 

車椅子用のタイヤも3種類ラインナップ

  • 24 x 1.0   25-540
  • 22×1 3/8        35-501
  • 24×1 3/8        35-540

車椅子にはハイポリマータイヤ、ハイブリッドタイヤなどのノーパンクタイヤは

すでにあります

ただこれらのタイヤとタンナンスの違いは紫外線や湿気などの影響に対して

強い安定性を持つこと

ひび割れや加水分解が起きないということ。

 

 

 

タンナスにすることでパンクの心配も定期的に空気を補充するストレスも

解消されますので、特に走行距離の多い方や、室内用の車いすに装着すると

良いのではないかと思います。

 

詳しい事は随時お知らせいたします。

 

 

 

 
 
 

車椅子のフレームメンテナンスで感じた「車椅子は使い捨てなんだろうか」という事

病院や施設で使用されている車椅子のメンテナンスをする際に

フレームのメンテナンスと言えば、清掃がメインです。

 

目的は清掃しながら亀裂や曲がりなどの損傷が無いかをチェックする為で

フレームを分解してメンテナンスをする事はほとんどないでしょう、

特に介護保険を利用してレンタルしている車椅子は古くなり壊れた物は

交換してもらうことが出来ます、病院や施設で購入し使用されている物は

そこまで手間をかける余裕は無く、

壊れてからメンテナンスや修理が行われる事が多いです。

今回は、10年以上使用された車いすのフレームを分解しいたします

 

 

インナーパイプに錆が発生

 

 
この車椅子は特別養老老人ホームで15年位使用していた物です、
 
その間どのようなメンテナンスが行われていたのかは分かりませんが

 

湿気やほこりなどが原因でインナーパイプが錆で固着してしまいます

 

固着と言っても、もともと動かないところのみ固着しており、

 

車椅子を使用する時に支障があるところではありません、その為か

 

利用者もメンテナンスの必要性には気づく事は無いようなところでもあります。

 

それよりか先に他のところが壊れてしまい、修理金額の事を考えると

 

「その金額を出すなら、この際買い替えようか」

 

なんて話に進んでいく事や、

 

修理をしようと思っても、そこだけでは部品が出ない又は

 

部品があっても新品の車椅子が買えるくらい高額だったりという事も多く

 

私としても修理を勧めにくいという事もあります。

 

 

車椅子の耐用年数も5年から6年になりましたが、日本では年間5万台近くの

 

車いすが廃棄されている事を考えると

 

車椅子はまだまだ使いすてなのかなと感じます。

 

 

 

一般的な車椅子のフレームのメンテナンスと利用時のポイント

・清掃

・パイプの曲がりフレームの歪み

・溶接部分の割れや亀裂

・がたつき具合


上記の項目を中心に行います。


一般的な折りたたみ式車いすは、折りたたむ為のクロスフレームと呼ばれる部分に

「がたつき」が発生しやすく、その原因の多くは金属の摩耗です。

 

摩耗する原因は

・折り畳みの時の擦れる

・移乗する時の衝撃

 

以上の事が考えられますが、これに加えてネジ類の緩みがあるとがたつきが大きくなり摩耗が助長される事があります。

 

特に移乗時に衝撃に関しては、最悪の場合フレームのひび割れなどの破損つながります

 

 
ここがポイント

移乗の時は「ゆっくりゆっくり」と衝撃のなく座れるように

サポートしましょう、

必要ならばスライディングボードなどの福祉用具の導入も検討しよう

 

シルバーカーと歩行車は対象者が違う

 

Wellness Gallery Catalyst Foundationによる写真: https://www.pexels.com/ja-jp/photo/12085757/

 

シルバーカーと歩行車、一見すると同じに見える私もそう思っていた。

お年寄りの方が買い物に行くときに荷物を入れ,トコトコと押している

近所のおばさんも押していた、途中で座って数人で会話したり。

 

歩くのが大変な人が杖替わりに使う物だと認識していました

しかし、支えが必要な人が杖替わりや歩行の補助として利用した時に

転倒事故が発生している

それは何故かというと

シルバーカーの対象者ではない人が利用したから、利用方法を間違えたからです

 

シルバーカーは

自立して歩ける人が対象者です

歩行に問題は無いが、少し不安のある方、すぐに疲れてしまう方、そんな方々の歩行をサポートし、外出の不安を和らげるためのものです。

それに対して

 

歩行車は

自立して歩くのが困難な人が対象者です

加齢による筋力の低下や病気や障害などで支えがないと歩行できない人をサポートする

為のものです

 

 

ここがポイント

シルバーカーは、自立して歩ける、歩行に問題のない人をサポートする物、

したがって歩行するのに支えが欲しい、または立ち上がる時に何かに摑まりたいなど

の要望がある場合はシルバーカーだけではなく、歩行車や杖などの他の福祉用具

利用も検討し、ご自身の生活スタイルに合った物を選ぶことが重要です

 

ただ、歩行車をシルバーカーとして利用する分には問題はないです

歩行器にも荷物を運べるものや椅子になる物もあります

利用する時は、知識のある人に相談してから利用し、転倒事故を減らしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 

車椅子の介助用ブレーキの知識とメンテナンス方法

利用者を乗せて押すだけでのイメージがある車いすの介助、ほとんどの場合は

それで問題なく出来ますが

もし、その車いすがメンテナンスされてなく

壊れていたら

 

 

車いすを安全に使用する為の知識として、使用する前にその車いすが安全に使用できるものか判断する為の日常点検についてお話いたします。

 

この記事は

これから車いす利用する方

現在りようしているが点検方法が分からない方

車いすの介助をする必要がある、または仕事で介助を行う可能性がある方

 
 
そんな方々に車いすを安全に利用していただくためのポイント

今回は介助者用ブレーキについて3つ解説していきます。

  1. 介助者用ブレーキとは何か、操作方法はどうするのか
  2. 介助者用ブレーキの点検方法
  3. 介助者用ブレーキに不具合がある場合、どんな危険があるのか

 

介助者用ブレーキとは何か、操作方法はどうするのか

車いすの介助用ブレーキとは車いすを介助する人(押す人)が車いすのスピードを調整する為のブレーキで、

操作方法は、手押しハンドルに左右一つずつあるレバーを両手で同時に握る事で

ブレーキを掛ける事が出来、ブレーキの強弱は自転車と同じ要領で握る強さによって

調節する事が出来ます

 

ただ、自転車は前後にタイヤ、車椅子は左右にタイヤが装着されている点に違いがあり

ブレーキの操作については左側は左車輪用、右は右車輪用となり左右独立しております

※自転車は右側が前輪、左側が後輪用

この点が後の不具合時の説明で重要になるので頭の片隅に置いてください。

 

介助者用ブレーキの点検方法

 

車椅子を使用する前には簡単な点検をしてください
 
介助用ブレーキの点検方法3つ
日常点検(使用前点検)では、この3つを確認してください
※定期点検ではその他にも点検いたしますが今回はあくまでも使用前の簡単な点検です
 

ブレーキがしっかりと効くか

ブレーキを握った状態で、人が乗っている事を想定し、車椅子を進行方向に押して
車輪が回らないか確認する
この時の注意点は、
・しっかりと自分の体重を進行方向斜め下に掛けながら押す事
・滑りやすい場所で行う時はブレーキがしっかり効いてもタイヤが滑り
 転倒する危険がある
 

 

左右のブレーキの効き具合に差が無いか確認する

 
例)・左右同じ位の力で握っているにも関わらず、片側の車輪は回ってしまう
  ・右は少し握るだけで硬くなるのに対し、左はかなり握ってからでないと硬くなら         

   ない、効き始めるタイミングが違う

このような操作具合になっていないか点検する

※効き始めに多少差があっても両車輪ともにしっかりと止まるようであれば

 利用することはできますが、注意しながら使用し、早めに調整等を行ってください

 

 

レバーが戻りブレーキが解除されるか

ブレーキが効きっぱなしなっていないか点検、案外見落としがちになる項目です

常にブレーキが効いている状態で使用するとブレーキの破損につながる危険があると同時に、片側だけ少し効いている状態ですと車いすが真っすぐ走らない、とても操作が重たい、などなど動かしにくい車椅子になってしまい最悪の場合は転倒事故などにつながる可能性もあります。

 

 

 

介助者用ブレーキに不具合がある場合、どんな危険があるのか

 

介助者用ブレーキが効かない

坂道やスロープを下る時にスピード調整が出来ないので、介助に慣れていない方には

大変危険です。

※ただ自走式車椅子のように介助者用ブレーキがついてない物も存在します、それと同様の使い方であれば問題なく利用する事も出来ます

 

 

介助者用ブレーキの効き具合に左右差がある、左右で効き具合が違う

「片側の車輪だけ止まり、もう片方は回っている」 これ自走式車いす

漕いでいるときに方向転換する方法と同じですよね

なので効いているブレーキ側に車体が旋回してしまいます

 

この状態で下り坂を下っているときに操作した場合、車体が急旋回し、車いすとそれを押している介助者共々、転倒してしまう可能性があり大変危険です

 

※参考までに

自転車の場合は左右差があっても問題なくブレーキを使う事ができます、これは車輪が

同じ軸上にある為に、両方のブレーキの効き具合が合わさり1つのブレーキ力として働きます

その一方車椅子はというと、車輪が横並びになっているので効き具合が同じ時は

両方のブレーキの効き具合が合わさりますが、効き具合に差がある場合、またはどちらか片方が効かない場合は、

効く方の車輪は止まろうとしますが、効かない方の車輪は進もうとします、その為止まった車輪を中心に車いすは旋回してしまいます。

 

 

介助者用ブレーキが戻らない、戻りが悪い、ブレーキが効きっぱなし

ブレーキが戻らない効きっぱなし状態ですと、操作しずらい車椅子になってしまい

介助者に大きな負担が掛かりますし、最悪は走行不能状態になります

また、坂道を下っている時に戻らなくなってしまった場合には、先ほどの左右差の時と

同様の状態になる事も考えられます。

 

 

最後に

これを防ぐ為には

使用前にブレーキの効き具合をの確認

定期的に車いすをメンテナンスする

修理・メンテナンスはしっかりとした知識がある人が行う

 

毎日使用していると慣れで点検等しないでしようしてしまう事があるとは思います

施設などでメンテナンスプランを立てて、事故を減らしていきましょう。