1月5日から営業を再開いたしました、本年もよろしくお願いいたします。
年末に、某宿泊施設で使用されている車椅子を10台入替をしてきました
もう10年以上使用しており、シートの劣化やあらゆる箇所が劣化しており
メンテナンスするか買い替えるかという話になり
結果的にメンテナンスに多額の費用が掛かる事と、コロナの影響で減っていたお客様が
増えて来たことを踏まえ、買い替えとなり、年末年始のかき入れ時に無事に間に合うよ
うに納車する事ができました。
この時のお客様の要望に応えるよう行った、車いすの選定について簡単にご紹介してい
きたいと思います
今回は松永製作所様にご協力いただき、カタログに載っている車椅子の仕様変更をしていただく事ができました。
どの様な使われ方をするのか
まず初めに考える必要がある事としては、「どのような使われ方をするのか」
これを把握する事が大事。
- 誰が使うのか
- いつ使うのか
- どのように使うのか
- どの位使うのか
福祉用具サービス計画書、までは作りませんがアセスメント(情報収集をして評価)をする必要があります
宿泊施設で働く方々にとっては単なる車椅子かもしれませんが、車椅子を利用中に
事故が発生してはいけませんので、しっかりと情報収集を行います。
誰が使うのか
今回の一番のポイントはここ!!
誰が使うのか、はっきり言って分かりません。
宿泊施設に泊まりに来るお客様がご利用になります、分かるのはこれだけ
- 普段から車椅子利用していて車椅子に慣れている人なのか
- 男性か女性か
- 高齢の方なのか
1つ可能性として考えられる事は、常に車椅子を利用している人ではなさそうという事
常に利用している人なら車椅子でお越しになるだろうから、常備してある車椅子を借りる可能性は低いだろうと考えました。
スタッフへの聞き込み結果
高齢のご家族をお連れのお客様が利用すことが多い
いつ使うのか
これは比較的分かりやすく、館内の移動の為に設置してありますので
夕食などや大浴場への移動と考えました。
スタッフに聞き込み結果
館内を移動する際に利用する、または庭園がある宿泊施設ですので庭園の散策に利用する方が多いとのこと
どの様に使うのか
スタッフに聞き込み結果
多くの利用目的は館内の移動で、ご家族の方が介助をして(後ろから押して)利用する
のがほとんどで、1人で利用している人はごくまれだそうです
どの位使うのか
これは常に利用しているわけではないので、一時的な利用です
スタッフに聞き込み結果
食事中も利用する方もおりますが、多くの方は食事の席では通常の椅子に座り変える方が多いそうです
なので、庭園散策に利用する方が長くて30分位の利用ではないかなという事です
上記を踏まえて考え行くと
不特定多数の人が、一時的に短時間で、介助者が押して利用するという事が
考えられます。
なので候補になる車椅子としては
自走用標準型車いすで介助者用ブレーキが付いた物がいいのかなと私はご提案いたしました、座る人がどのような方か分かりませんのでシーティングは考える事はできませんので、
ただ、介助する人は車いすの取り扱いに慣れていないと想定いたしまして、介助者用ブレーキだけは付いた物にして下いとお願いいたしました。
そんな事考えなくても分かりそうなものだろうと、担当スタッフに言われそうな雰囲気でしたが、しっかりと時間を作りご提案いたしました。
管理スタッフの要望
次に管理するスタッフのご要望を伺いましたら、
- 空気の調整が必要ない物
- 背もたれのパイプが折りたためない物(背折れ機構が無い)
この2点のみ、現在使っている物は空気の調整が必要なタイヤの物であり
定期的に調整するのが手間になるとの事
背折れ機構無しの物がいい、この点は背折れの機構特有のガタつきが有る為に
強度が弱そうに感じてしまうとの事
車に載せて運ぶ事もないので、必要ないとおっしゃっておりました。
要望を踏まえたご提案
スタッフさんとの打ち合わせも終わり、最適な機種を見つけるため主要車椅子メーカーのカタログを見ると
なんと
介助者用ブレーキ付きの物はすべてに背折れ機構が付いている
自走式の標準型車椅子(介助者用ブレーキ無し)も物には背折れ機構が付いてない
これはいったいなんでだろー
[http://松永製作所 車椅子:title]
そう思いながらも、取引先の営業の方にご相談すると、松永製作所で対応してくれるとの事
対応方法としては
アルミスタンダード車椅子ARー101に追加で
介助者用ブレーキを付けてくれるとのこと、これで無事お客様のご要望に応えることが出来でき、年末に納車することが出来ました。
今回は無事要望に応える事ができましたが、私自身まだまだ商品の知識が少ない事を
痛感されました
この経験を活かし次回も要望に応えられるようにしていきたいと思います。